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レトロな風合いリソグラフ印刷

2024/03/01

リソグラフ印刷という印刷機をご存知でしょうか?

リソグラフは、理想科学工業が開発した、孔版(こうはん)印刷方式のデジタル印刷機です。仕組みは、シルクスクリーン印刷やガリ版と同じ「孔版印刷」の原理を元にしたデジタル孔版印刷でスクリーン状の版に微細な孔(あな)を開け、そこからインクを用紙に押し出す印刷方法です。

 

 

1色ごとに版をつくり、内部のドラムに巻きつけ、紙を通して印刷します。学校や自治体の文書印刷で活躍する一方で、色の重なりや独特なカスレ、風合いがARTの世界でも注目されています。製版、印刷が簡単なのでチラシなどの同一原稿の多枚数印刷や、本やZINEなどの小部数印刷も低コストで仕上げられます。詳細はこちらへ

理想科学工業は代理店さんからのお仕事でたまにお手伝いさせていただくことがありホームページを拝見して見つけたのですがこのリソグラフ印刷の背景が面白かったのでご紹介します。

 

「プリントゴッコ」と聞いて40代以上の方だと非常に懐かしく感じるのではないでしょうか。

 

プリントゴッコは家庭で印刷するという新しい文化のさきがけをつくった理想科学工業の製品です。「親子で印刷ゴッコを楽しんでほしい」という思いを込めて「プリントゴッコ」と名付けられたそうです。コンパクトな家庭用簡易印刷機で、当時は家庭でプリントゴッコを使って年賀状づくりをするのが年末の行事の一つになっていた家庭も多いのではないでしょうか。私も親とプリントゴッコで年賀状をつくった記憶がうっすらとあります。

その後、家庭用インクジェットカラープリンターが普及し需要の衰退で2012年12月に事業が終了になります。そして現在プリントゴッコで培った孔版印刷技術の応用から生まれたのが冒頭で紹介したリソグラフです。その他にも手軽に製版からシルクスクリーン印刷ができるシルクスクリーン製版機などが生まれておりアートの世界で注目を集めています。「印刷ゴッコを楽しんでほしい」というプリントゴッコの開発に込めた思いが「RISO ART」としてアートの世界で広がっているのです。

脈々と技術が受け継がれ進化し、現代にも新たな分野で根付いている素敵な背景ですよね。非常に懐かしいので引用元をぜひご覧ください。

※引用元「プリントゴッコ懐かしい展」「RISO ART

 

弊社も実は2019年の年賀状をリソグラフ印刷で作成しています。弊社はJAMというリソグラフ印刷を専門とする印刷会社で作成しました。

デジタル化が進む中であえてずれ、かすれ、ムラを楽しむレトロな手法に立ちかえって遊ぶのもおもしろいですね。

(オオダマ)

 

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