2023/08/23
Twitterの名称が「X」に変わり早くも1ヶ月。各種メディアでは「X(Twitter)」と書かれ、ラジオでも「X、Twitterでつぶやくときは〜」と言われるようになり、併記されてはいるものの新しい名称がメインになってきました。弊社ではSNSキャンペーン告知やSNSリンクを用いたWebサイトの制作をすることもあるので、こういった変化は敏感に追っていく必要があると感じています。
名称が変わるとロゴも変わります。11年間Twitterの顔を務めた”青い鳥”が姿を消し黒いXが現れると、「ツイッターアイコン」がトレンド入りし、世界中のユーザーから別れを惜しむ声が多く上がっていました。愛された幸せの青い鳥はどのようにして作られたのか、制作に携わったマーティン・グラッサーさんのツイートをご紹介します。
Today we say goodbye to this great blue bird
This logo was designed in 2012 by a team of three. @toddwaterbury, @angyche and myself,
The logo was designed to be simple, balanced, and legible at very small sizes, almost like a lowercase “e”, a 🧵 pic.twitter.com/pogZnorRko
— martin grasser (@martingrasser) July 24, 2023
本日、私たちはこの偉大な青い鳥とお別れすることになります。このロゴは2012年にトッド・ウォーターベリー、アンジー・チェ、そして私の3人のチームでデザインしました。小文字の「e」のように、非常に小さなサイズでもシンプルでバランスが取れていて、可読性が高いようにデザインされました。(糸巻きの絵文字は次のツイートに続くことを示しています)
There was essentially no brief, other than we want a new bird, and it should be as good as the Apple and Nike logo. Twitter had made some sort of flying goose – but Jack wanted something simpler pic.twitter.com/ruR52lZtLL
— martin grasser (@martingrasser) July 24, 2023
特に基本的な方針はなく、AppleやNikeのロゴと同じくらい優れた新しい鳥のロゴが欲しいと言われました。Twitterは飛ぶガチョウのデザインをいくつか作っていましたが、ジャック(当時のCEO)はもっとシンプルなものを望んでいたのです。
So, I just started drawing birds.
Drawing is one of the quickest ways to understand how the shapes can work together pic.twitter.com/JhMeF7XS0h
— martin grasser (@martingrasser) July 24, 2023
ということで、鳥のスケッチを始めました。スケッチはかたちを理解する最も簡単な方法のひとつです。
I was also trying to capture the motion of birds, and the shape that profile created led us to play with that round belly in the 3rd and 4th sketches pic.twitter.com/8ZEAU17Sx4
— martin grasser (@martingrasser) July 24, 2023
鳥の動きを捉えようとしていたら、横から見たかたちの丸いお腹に着目するきっかけを3番目と4番目のスケッチが与えてくれました。
We liked using a circles to construct our drawings, it felt like the bird should have an underlying neutrality and simplicity about it pic.twitter.com/ir1apIsVf5
— martin grasser (@martingrasser) July 24, 2023
私たちはデザインをする際に円を使うのが気に入り、鳥のロゴには円の持つ中立性とシンプルさが必要だと感じました。
From that point on we really spent our time perfecting every little detail… so that it felt balanced, and visible as a bird at the smallest of sizes. pic.twitter.com/fkueKzmST7
— martin grasser (@martingrasser) July 24, 2023
その後はすべてのディティールを完璧に仕上げるために本当に時間を費やしました……結果、バランスが取れ、最小サイズでも鳥に見えるようになりました。
Sometime in March we had an approved bird and it launched in May of 2012.
This little blue bird did so much over the last 11 years, 🫡 pic.twitter.com/EnO7j3mSH4
— martin grasser (@martingrasser) July 24, 2023
2012年3月のあるとき、私たちの鳥は承認を受け、2012年の5月にローンチされました。
この小さな青い鳥は、11年間で本当にたくさんのことを成し遂げたのです。
優れたデザインはデザイナーの試行錯誤やこだわりの結晶であることがよくわかる大変興味深い内容ですね。デフォルメの極地に至ったスケッチの過程は眺めているだけで勉強になります。普通なら羽根やくちばしのように象徴的な部分にいきそうなところで、おなかの丸みにフィーチャーする思い切りの良い着眼点も参考になります。また、円を組み合わせて描く手法は日本古来の「紋」と同じ作りであったり、組み合わせも黄金比に沿っていたりと、深掘りしていくことでデザインテクニックの知識も得られます。興味のある方はぜひ調べてみてください。
(川原)
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