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飛び去った”青い鳥”に思いを馳せて

2023/08/23

Twitterの名称が「X」に変わり早くも1ヶ月。各種メディアでは「X(Twitter)」と書かれ、ラジオでも「X、Twitterでつぶやくときは〜」と言われるようになり、併記されてはいるものの新しい名称がメインになってきました。弊社ではSNSキャンペーン告知やSNSリンクを用いたWebサイトの制作をすることもあるので、こういった変化は敏感に追っていく必要があると感じています。

名称が変わるとロゴも変わります。11年間Twitterの顔を務めた”青い鳥”が姿を消し黒いXが現れると、「ツイッターアイコン」がトレンド入りし、世界中のユーザーから別れを惜しむ声が多く上がっていました。愛された幸せの青い鳥はどのようにして作られたのか、制作に携わったマーティン・グラッサーさんのツイートをご紹介します。

 

本日、私たちはこの偉大な青い鳥とお別れすることになります。このロゴは2012年にトッド・ウォーターベリー、アンジー・チェ、そして私の3人のチームでデザインしました。小文字の「e」のように、非常に小さなサイズでもシンプルでバランスが取れていて、可読性が高いようにデザインされました。(糸巻きの絵文字は次のツイートに続くことを示しています)

 

特に基本的な方針はなく、AppleやNikeのロゴと同じくらい優れた新しい鳥のロゴが欲しいと言われました。Twitterは飛ぶガチョウのデザインをいくつか作っていましたが、ジャック(当時のCEO)はもっとシンプルなものを望んでいたのです。

 

ということで、鳥のスケッチを始めました。スケッチはかたちを理解する最も簡単な方法のひとつです。

 

鳥の動きを捉えようとしていたら、横から見たかたちの丸いお腹に着目するきっかけを3番目と4番目のスケッチが与えてくれました。

 

私たちはデザインをする際に円を使うのが気に入り、鳥のロゴには円の持つ中立性とシンプルさが必要だと感じました。

 

その後はすべてのディティールを完璧に仕上げるために本当に時間を費やしました……結果、バランスが取れ、最小サイズでも鳥に見えるようになりました。

 

2012年3月のあるとき、私たちの鳥は承認を受け、2012年の5月にローンチされました。
この小さな青い鳥は、11年間で本当にたくさんのことを成し遂げたのです。

 

優れたデザインはデザイナーの試行錯誤やこだわりの結晶であることがよくわかる大変興味深い内容ですね。デフォルメの極地に至ったスケッチの過程は眺めているだけで勉強になります。普通なら羽根やくちばしのように象徴的な部分にいきそうなところで、おなかの丸みにフィーチャーする思い切りの良い着眼点も参考になります。また、円を組み合わせて描く手法は日本古来の「紋」と同じ作りであったり、組み合わせも黄金比に沿っていたりと、深掘りしていくことでデザインテクニックの知識も得られます。興味のある方はぜひ調べてみてください。

(川原)

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