2022/11/30
各種メディアで今年のヒット商品や流行語などが紹介される季節になってきました。デザインとの関係が深いものといえば「色」です。毎年さまざまな企業が「トレンドカラー」を発表しています。そろそろ来年のトレンドカラーが明かされる頃ですが、代表的な2社の2022年トレンドカラーを振り返ってみましょう。
PANTONEはアメリカに本社がある色見本の企業です。デザイン、印刷物、工業製品、アパレル製品などのさまざまな分野で、デザイナーが印刷会社や染色職人に色を明確に伝えるための色見本帳などの商品を提供しています。Amazonのオレンジ色やTwitterの水色など有名企業のロゴにも多く使われています。
PANTONEがカラー・オブ・ザ・イヤー2022として選んだのは「PANTONE 17-3938 Very Peri(ベリーペリ)」という青紫色でした。誠実さと不変性を持つ青色にエネルギーと興奮を持つ赤色が融合した”最も幸せで暖かいブルーの色合い”と紹介されています。コロナ禍で現実生活とデジタル生活が融合し、新しい生活様式へ移り変わる変革の時代を象徴しているとのことです。
今年のヒット商品であるヘアケア剤「YOLU」やゲーム「スプラトゥーン3」でも紫系統のカラーが印象的でしたね。
一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA)「2022年の色」
JAFCAはカラーデザインの向上と、豊かな色彩生活を目指して、日本でのカラーデザインに関する様々な活動をしている団体です。
JAFCAが2022年の色として選んだのは「ジョリー・コーラル」という蛍光オレンジでした。系統色名は”ビビッド・イエロイッシュ・ピンク”となっているように、ピンク色にも見えます。コロナ禍の先行き不透明な時代を過ごしてきた生活者に「前に進む力を与えてくれるような」やや赤みを帯び、優しく発光するオレンジと紹介されています。長く沈み停滞していた心にふわっと光が差すような鮮やかで軽い色、疲れた心身にビタミンと喜びをチャージしてくれる色として、ジョリーコーラルを選定したそうです。
今年4月のアニメ化で爆発的人気の漫画「SPY×FAMILY」の登場人物である「アーニャ」の髪色に偶然にも似たコーラルカラーですね。
2色共通してコロナ禍の影響が大きな選定理由となりました。新しい生活様式も定着してきたいま、2023年のトレンドカラーは一体どんな色になるのでしょうか。
(川原)
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